フグが引き起こす食中毒の原因となる物質は?<第5問>
数年後に国家資格化される動物看護師の資格。名称も「愛玩動物看護師」に変わります。現在「動物看護師」として日夜お仕事をがんばっているみなさんも、国家試験に合格しないと「愛玩動物看護師」を名乗ることができなくなってしまうのです・・・。
国家試験を受けたいけど忙しくて・・・そんな思いを抱いているみなさんの勉強の一助になればと、「愛玩動物看護師国家試験対策」のページを作成しました。
休憩時間などにぜひチャレンジしてみてください^^
愛玩動物看護師国家試験対策問題<第5問>
今回は、動物病院で勤務している動物看護師のみなさんにはなじみの少ないかもしれない、公衆衛生学からの問題です!
<第5問>
フグ中毒の有毒成分として正しいものはどれか?
①アフラトキシンB1
②マイコトキシン
③テトロドトキシン
④オカダ酸
⑤ヒスチジン
どうでしょうか?^^
犬や猫がふぐを食べるということは滅多にないと思いますから、臨床で働いている中でフグ中毒に遭遇することはまずないですよね(;^ω^)
動物看護師の認定試験では毎年、公衆衛生学の分野から何問か出題されていて、とくにここ数年は出題数が多くなっている傾向があります。
国家資格化される上での変化かもしれませんね。
つまり、公衆衛生学は、特別に時間を割いて、勉強していかないといけない教科である、ということだと思います。しかも、公衆衛生学って、暗記ものが多いんです(-_-;)
解答&解説
答えは、③テトロドトキシンです。
フグのもっている有毒成分は「テトロドトキシン」という成分で、フグの卵巣や肝臓に多く含まれます。食中毒の症状は、食後30分から3時間で発症し、口唇、舌端、指先などに知覚麻痺(しびれなど)が起き、次いで四肢が麻痺し、最悪の場合、呼吸停止、心停止により死亡することもあります。
だから、ふぐ料理はプロの料理人さんが調理したものでないと、危ないんですね(;^ω^)。
ちなみに、①のアフラトキシンB1は、真菌(カビ)のアスペルギルス属が産生するカビ毒の中で最も毒性の強いもの、②のマイコトキシンは、真菌(カビ)が産生するカビ毒の総称です。④のオカダ酸は、二枚貝のムラサキイガイなどが体内に蓄積する下痢性貝毒の有毒成分、一方麻痺性貝毒の有毒成分としてはサキシトキシン、ゴニオトキシンなどがあります。
⑤のヒスチジンは、魚の肉のたんぱく質を構成する成分で、ヒスチジンを多く含む魚(サバやアジなど)を食べると、体内でヒスタミンに変化し、アレルギー症状を起こすことがあります。
まとめ
ここまでに見ただけでも、聞きなれない(もしくは遠い記憶になかにある)言葉がたくさん出てきたのではないでしょうか?(^^)
公衆衛生学は、直前に覚えようとしても覚えるものの量が多く、なかなか大変なので、今から少しずつ覚えていきたいですね!